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ギターアンプの周波数特性はフラットに出来るのか?その2 – Roland CUBE 40 プリアンプ計測編


最近ネットでJC-120ジャズコーラスのをいかにフラットにセッティングするか?という話題を見かけましたので、まずは練習ということで私のRoland CUBE40でSPICEソフトでシミュレーションからっているところの続編です。

それでは、次に実測でこのシミュレーションと比較してみることにします。

Roland CUBE40 のプリアンプを実測してみた

実測はCUBE40のプリアウト端子(センド)からオーディオIFを介して専用のソフトウェアで周波数特性を計測してみます。

シミュレーションと同じくトレブル、ミドル、ベース端子をシミュレーションと同じように0、2.5、5、7.5、10で動かして、合計75回計測しましたー。シミュレーションは設定すれば1瞬で75本のグラフを表示してくれますが実測は大変ですねー

ということで、こちらが実測した75本のグラフです。

ROLAND CUBE40 Tone Stack simulation All
ROLAND CUBE40 Preamp measure All

こちらが、前の記事でアップしたシミュレーション結果です。

ROLAND CUBE40 Preamp measure
ROLAND CUBE40 Preamp Spice Simuration

いかがでしょうか?シミュレーション結果と実測結果がまぁ同じ傾向を示していると思います。
ちなみに、このトーン回路のベース調整のポットはAカーブなのですが、シミュレーションでは均等に抵抗値を移動させていますので、低域側の中間域が実測とは少し異なる条件ですが、まぁそれを差し引くと近い結果になっているではと思います。

ということで、ここから実計測結果を中心にいろいろ探ってみたいと思います。

今回、フラットな特性ということですが、個人的には上が10Khzから、下が100Hzの間でフラットになるかという観点で見て行きたいと思います。

理由はこちらのイシバシ楽器さんの記事を見ると、ギターでは基音の6弦解放が80Hzで、1弦22フレットで1Khz弱ということが書かれています。

なので、低域側は100Hzからまた、人間の耳が普通に高域としてあまり減衰しないで聞こえるのは10Khz程度だと思いますので、100Hzから10Khzの周波数特性に注目したいと思います。

ミドルを5にした時の周波数特性

まず手始めにミドルを中間の5に固定して、レブルとベースを動かしてプリアンプの周波数特性を計測してみました。

ROLAND CUBE40 Tone Stack simulation Middle=5
ROLAND CUBE40 Preamp Measure Middle=5

ミドル5の場合トレブル0だと中域はフラットですが、4Khz以上の高域が減衰してしまいますので、こもった音になりそうですね。

そこからトレブル2.5にすると10Khzまで伸びてきますが、代わりにミドルが谷間になります。

一方でベース0は低域カット、そして2.5くらいにすると400Hzから下の低域側はフラットになっているように見えます。

ベースを5にすると、さらに持ち上がるのですが中域に谷間が出来るようになります。

このようにミドルを5では、10Khzから100Hzの範囲でフラットな特性にはできそうもありません。

ちなみに、トレブル5、ミドル5、ベース5の周波数特性はこちら

ROLAND CUBE40 Preamp Measure All 5
ROLAND CUBE40 Preamp Measure All 5

なのでこのオール5の時の特性が頭に入っておくと良いと思います。(今回はCUBE 40の特性なので、各アンプも同様に知りたいところですね)

ミドルを7.5にした時の周波数特性

次に、トレブルを7.5にすると若干ミドルの谷が埋まった感じになりましたね。

ROLAND CUBE40 Tone Stack simulation Middle=7.5
ROLAND CUBE40 Preamp Measure Middle=7.5

ただ、ミドル7.5でもフラットな特性の線が見つかりませんが、ベース10で、トレブル1.5くらいでフラットに近くなるかもしれません。

ミドルを10にした時の周波数特性

7.5よりもわずかにミッドが埋まってしまいましたが7.5とあまり変わらないですね。

ROLAND CUBE40 Tone Stack simulation Middle=10
ROLAND CUBE40 Preamp Measure Middle=10

ということで、ミドルを5から10に上げていっても、このトーン回路ではミドルのみ上げることはできないということですね。

ミドルを2.5にした時の周波数特性

 次にミドルを5から下げ観察します。まずは2.5にしてみます。

ROLAND CUBE40 Tone Stack simulation Middle=2.5
ROLAND CUBE40 Preamp Measure Middle=2.5

ミドル5よりもトレブルとベースの調整範囲が広がったようにみえますね。

なのでこのCUBE40のトーン回路はミドル5より下げて使った方が、トレブルとベースの変化が解りやすくなると思います。

ミドルを0にした時の周波数特性

最後にミドルを0にしてみます。

ROLAND CUBE40 Tone Stack simulation Middle=0
ROLAND CUBE40 Preamp Measure Middle=0

中域に強い谷間がでてきましたね。

ちなみに、メタル向けのペダルではこのように中域に強い谷間を作るEQになっている場合があります。

よってCUBE40でも、ミドルを0にして、トレブルとベースを適当に上げていくとメタルサウンドになるのかもしれませんね。

トーンスタックの周波数特性がフラットになるポイント

ということで計測した75回の中から周波数特性がフラットになりそうなセッティングを探してみました。

まずは、ミドル10にすると中域の谷間がなくなることがわかりましたが、ここではベースは7.5以上にするとフラットになりますね。
そしてトレブルは0と2.5の間くらいでしょうか。

ROLAND CUBE40 Preamp Measure Middle=10
ROLAND CUBE40 Preamp Measure Middle=10

次のポイントがベース0、ミドル2.5、トレブル0です。若干右肩上がりですが100Hzと10Khzの落ち込みが少なくでミドルも谷になっていないのもポイントでここからベースとトレブル少しでも動かすとミドルに谷間が出ます。

Roland CUBE40プリアンプの周波数特性まとめ

ということでRoland CUBE40のプリアンプの周波数特性計測でのまとめです。

  • トレブル2、ミドル10、ベース7.5から10でフラットに近い
  • トレブル0、ミドル2.5、ベース0でフラットに近い
  • ミドル5以上だと、トレブルとベースのコントロールが緩くなる、
  • ミドルを5以下で、トレブルとベースのコントロールの変化が解りやすくなる
  • ミドル0でドンシャリサウンドを作ることができる
  • ミドルを10にしても、中音域が持ち上がることはない

という感じですかね。

これは他のアンプではまた異なることなるかと思いますが、多くのギターアンプではにたようなトーンスタック回路が用いられていますので、同様に確認していけば良い予感です。

ということで、次の記事ではパワーアンプからスピーカーまでの特性も確かめてみたいと思います。

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