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マレーシア製4558Pオペアンプすごいの?TS回路テスト機でJRCツヤ有り、JRCツヤ無しの周波数特性を比較してみた


TSオペアンプ比較前回まで

ということで前回の記事ではいきすぎたDIYさんからマレーシア製RC4558Pとツヤ有りJRC4558Dを提供していただいたことでTubeScreamerオペアンプ比較用のペダルを緊急作成したことを報告させて頂きました。

今回はいよいよオペアンプを装着して計測などを行って行きたいとおもいます。

TSオペアンプ比較機を音出ししてみる

その前に、今回制作したテスト機はちゃんとした音がするのか?笑ということで、ちょっと弾いてた動画をアップさせていただいております。

  1. 右下金色のペダル:MicroAmp回路と信号スプリッタ
    • MXRのMicroAmpって実は最もフラットなオーディオ特性を持つブースターです。なので色付けしないで音量をブーストするには最適だとおもいます。(動画後半ブーストします)
    • MicroAmpの後に、2つの信号に分岐したそれぞれOPAなんちゃら(忘れたw)という最新のオーディオオペアンプを使ったバッファを通して2つの出力にスプリットしています。
      目的は一部の歪ペダルや特にコンプレッサーを比較するために切り替えた時、いきなりゼロレベルの信号を入力すると違う特性になる場合があるからです。なので比較する2つのペダルを常に同じ信号で鳴らしておいて、出力側をラインセレクタで選択するようにして比較しています。
  2. 真ん中下の黒いのがそのラインセレクターです
    • LEDで左右どちらのペダルを使っているかが判るとおもいますが、眩しすぎてごめんなさい泣
  3. TECH21 SansAmp Britishをプリアンプとして使います
    • TubeScreamerはアンプ側をプッシュしてドライブする為のペダルだと思います。しかしJC120ではこのようなプッシュされた歪を作るのが難しいアンプです。なのでSansAmpをプリアンプとしてアンプで歪ませた時の音をシュミレートします。
    • 前半ではクリーンに近い音、後半でSansAmpをドライブさせます。
  4. ROLAND JC120のリターンに接続します。

で、長くなりましたが、比較に用いたのは、TS808の基板にマレーシア製の4558Pを装着したTSクローン機>こちらの記事 を鳴らしてみます。

で、とくに前半は2つのペダルのLEVELがズレていて全然比較になっていないのでごめんなさい。

目的はあくまでも今回のテスト機がちゃんとチューブスクリーマーっぽい音が出ているのかを確認して頂ければよいですし、演奏動画でもないのでこんな長い動画見なくてもだいじょうぶです笑

ということで、TSテスト機がちゃんと音が出ていることを確認して頂いたと思いますので、次はオペアンプの特性をいつものように計測してみたいと思います。

4558Dツヤ無(Matte) vs マレーシア製4558PのTS回路周波数特性比較

まずは周波数特性です、OVERDRIVEツマミを0と5と10にして、それぞれ、TONEを0と5と10にした時の比較です。

グラフの緑線がJRC4558Dのツヤ無しの特性、赤線がマレーシア製4558Pの特性となります。

4558D - JRC Matte vs Malaysia IT
4558D – JRC Matte vs Malaysia IT

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4558D - JRC Matte vs Malaysia IT
4558D – JRC Matte vs Malaysia IT
4558D - JRC Matte vs Malaysia IT
4558D – JRC Matte vs Malaysia IT

4558Dツヤ無(Matte) vs ツヤ有り(Gloss)のTS回路周波数特性比較

グラフの緑線がJRC4558Dのツヤ無しの特性、青線がJRC4558Dのツヤ有りの特性となります。

4558D - JRC Matte vs JRC Gloss
4558D – JRC Matte vs JRC Gloss
4558D - JRC Matte vs JRC Gloss
4558D – JRC Matte vs JRC Gloss
4558D - JRC Matte vs JRC Gloss
4558D – JRC Matte vs JRC Gloss

TS回路オペアンプ周波数特性比較まとめ

いかがでしょうか?マレーシア製、つや有り、つや無し、殆ど同じですね、、、、

ただ、唯一、OVERDRIVE=10の時にマレーシア製レイセオン4558Pが低域側で1.5db(1割から2割)くらい音量の差が出る(マレーシア製の方がタイト)ということが言えるかもしれません。

ただTS回路は周波数特性にも表れていますが低域を大幅にカットする回路ですしOVERDRIVEツマミを最大にして使うことはあまり無いと思いますので今回の計測に表れた差を感じることは無いのではとも思います。

4558というオペアンプを振り返ってみる

で4558というオペアンプですが、こちらの記事によれば1970年に汎用オーディオ用のオペアンプとして開発されたということで、80年代の多くのCDプレイヤーにも使われていたということですね。

つまり、CDプレイヤーに使われるくらいですから20Hzから20KHzまでの周波数特性はほぼフラットなオペアンプということですね。

実際にこちらの記事で計測されているようですが、+20dbの増幅で20KHzあたりまでの周波数特性はほぼフラットであることが判ります。

一方で、歪ペダルではもっと増幅率が高くなりますのが一般的にはオペアンプのスルーレートの問題から周波数特性は低下する傾向にあるようなので、一概には言えないとはおもいますが、、、、

とは言え今回のTS回路での3種類の4558の計測では高域側には殆ど違いが出て来なかったということもあります。

ただし今回はあくまでもて提供していただたマレーシアレイセオン製RC4558P、新日本無線JRC4558Dツヤ有り、のわずか1個のサンプルに過ぎないませんので、統計的にはあくまでも予測でしかないということもご考慮お願いいたします。

次は歪みの計測です

今回は周波数特性の計測でしたが、そもそもオペアンプを使うということは、増幅回路としての普通の使われ方をしている限り、周波数特性をある一定以上の性能を担保することが前提だとおもいますので、今回の計測ではあまり差が出て来ないのはある意味当然の結果かもしれません、、、、

では、巷に言われているようにマレーシア製のオペアンプは音が違うということですが、歪ペダルの回路はオーディオとは真逆の歪を発生させるのが目的であることからある意味普通でない使われ方をされているということだとおもいます。

なので次はその歪の特性に注目して次の記事で検証して行きたいとおもいます!!





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