ギターアンプの周波数特性はフラットに出来るのか?その3 – Roland CUBE40パワーアンプ計測編
前の記事ではRoland CUBE40のプリアンプの周波数特性を計測した記事をアップいたしました。
CUBE40のプリアンプのトーンスタックはギターアンプ特有のEQ特性を示していたことが判りました。
では次にパワーアンプの周波数特性を計測してみます。
パワーアンプの計測はヘッドホン端子で
で、パワーアンプの周波数特性を計測するのはヘッドホン端子です。
下の図は、Roland CUBE40のスピーカーのへの結線図ですが、ヘッドホン端子はパワーアンプからの出力をアッテネートした信号を出力していることが判ります。
CUBE40のパワーアンプ周波数特性 計測結果
なのでリターン端子から信号を入力して、ヘッドホン端子から計測した周波数特性がこちらです。
もう、20Khzまでほぼフラット、オーディオアンプあるいはPAアンプですね。
ヘッドホン端子の計測でよいか確かめてみた
一応ですが、ヘッドホン端子での計測は本当にパワーアンプの特性を出力しているのかということに対して、プリアンプの出力(センド端子)と、プリアンプの+パワーアンプの出力(ヘッドホン端子)をそれぞれ周波数特性を計測してみます。
- 緑線;インプット端子>プリアンプ>センド端子で計測
- 赤線:インプット端子>プリアンプ>パワーアンプ>ヘッドホン端子で計測
いずれも、プリアンプは、トレブル5、ミドル5、ベース5で計測しています。
パワーアンプを通すとほんのわずかに低域側が細くなるものの、基本的にパワーアンプは周波数特性に色付けしないということが判ると思います。
まとめ:パワーアンプの周波数特性はフラットだった
ということで、もう1度こちらの周波数特性グラフだしますが、パワーアンプはほぼ完全フラットということですね!
まぁ、CUBE40だけでなく、真空管アンプの回路図を見てもパワー部でEQを変えるような回路でないようなので、おそらくですがギターアンプのパワーアンプ部は、所謂PAアンプと大差ないということになるかと思います。
CUBE40のパワーアンプ回路
ちなみにこちらが、CUBE40のパワーアンプ回路です。
オーディオアンプのパワーアンプ回路例
ちなみに、Googleで”トランジスタ ab級 パワーアンプ 回路図”というキーワードで検索してみると下のような回路図がヒットしました。
この左は、お気楽オーディオ資料館さんのレトロアンプを作ってみる?の巻き 2019.11. という記事という記事で説明されています。
この回路図、Roland CUBE40のパワーアンプとそっくりですね。AB級パワーアンプの基本的な回路構成ということが判ると思います。
さて、次はスピーカーの周波数特性を計測してみたいと思います。
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