BOSSのバッファ想定して5個連結してシミュレーションしてみたら音痩せしてそうでしていなかった
BOSSのバッファを想定した回路を5連結してみてシミュレーションしてみました。
バッファ5個連結回路はこちら
バッファ5個連結でシミュレートした周波数特性のグラフ
これをギターの音域で切り出してみるとこんな感じです。
ケーブルも楽器
アンプ直は、2Khzという聴感上最も目立つ周波数にかなりのピーク(4倍も)が発生しました。
つまり、ギター、ケーブル、アンプのセットで楽器を形成しているということですね。
バッファ通すとケーブルの音がキャンセルされる
で、バッファードペダル1台を通すと、周波数特性はフラットになりました。
アンプ直のギラりとした音になりそうなのに対し、おそらくツマラない音にはなっていると思いますが、オーディオ的にはこちらの方が優秀です。
バッファードペダル5台だと音量かなり低下しますが
そしてペダル5台分のバッファを通った音は、音量が約37%低下しています。
こうなると、アンプ直とペダル5台通した時を比べると明らかに音痩せしているという評価になると思います。
しかしこのグラフでペダル1台と比較すると周波数特性は平行でつまり一緒です。
よって、音痩せ=音質劣化では無く、音量低下と捉える方が良いと思います。
何故かというとどこかで音量をアップすると帳消し出来るということです。
何故音量低下が放置されているのか?
真面目にディスクリートのトランジスタやFETでバッファ回路を作ると、増幅率は1未満なのでしょうがないですね(^^
で、逆に同じトランジスタならバッファでなくて増幅するブースターでいいじゃんって話になりますが、仮に出力が1.1倍にするとして、ペダル5台連結すると最終的に出力が1.5倍程度大きくなるということですね。
そんな危険なことにならないようにする為にも増幅率は1未満でOKだと思います。
5台ペダル全部OFFってある?
で、ペダルボードで5台連結して全部OFFにするという、ケースってあるでしょうか?
そもそもアンプ直結が好きな方って、FUZZペダル1台とかしか使われない方だと思います。
5台ペダル繋いで、何にもONしないなんで無駄すぎるかと思いますがいかがでしょうか?
で仮にアン直もペダル5連結状態も両方使いたい方がいらっしゃるのであればペダルボード全体でトゥルーバイパス化する必要があるということですね。
1つでもバッファがあるペダルがあると、上のシミュレーションのようにケーブルの音がキャンセルされ音が変わります。
沢山ペダル使われる方はブースター必須
で、よく最近多いのは、ブースター+歪みペダルや、2個以上の歪みペダルを組み合わされていらっしゃると思いますが、まさにこのような音量低下を回復するためでもあると思います。
よってペダルボードにはブースターペダル(プリアンプ、常時ONする歪み系でもいい)が必要ということですね。。
で、結局優秀なバッファによって失われた2Khz〜5Khzあたりをコッソリブーストするペダルであればなんだか音が良くなったような気がするのでベストということだと思います。
まとめ(あくまでもシミュレーション上)
・ケーブルも楽器、ただしバッファで帳消し
・BOSSのバッファ(他のバッファードペダルも)は音痩せというより音量低下が発生していることを前提にする(音質が劣化しているわけではない)
・使わないペダルは無駄に音量低下させているので連結しない
・ペダルボード作る場合はコッソリブーストペダルが必要